書籍版 はんだ付け職人のハンダ付け講座
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2007年8月25日 発売! 書籍版 お待たせしました
まちがいだらけのハンダコテ選び!
なぜ、鉛フリーのハンダ付けはむずかしいのか?
製造現場で本当に知りたかったハンダ付けの知識!
価格: ¥2,100(税込) AmazonなどのWEB書店ほか一般書店で購入できます。
商品の詳細
・単行本: 46ページ(B5版)
・出版社: 星雲社
オールカラーの写真と図を用いて、誤解しやすい ハンダ付けをわかりやすく解説。
著者は【タモリ倶楽部】のはんだ付け講座にも講師として 出演した野瀬昌治です。
一流メーカーの技術者でも誤解するハンダ付け
実はこの写真、一流の電機メーカーの技術者の方でも「良品です!」と
答えられる方がとても多いハンダ付けです。
それどころか、良品見本として作業標準に載せられている会社もあったりします。
「そんなバカな・・・。」と、お思いの方も多いでしょうが、私がハンダ付けセミナーで企業を訪問した際、
多くの方が、このハンダ付けを見て「良品」と判断されました。
この写真は、【熱不足によるイモハンダ】なんですが、多くの方が、
「たくさん付いているから強いだろう。」 と誤解しています。
ハンダ付け業界の意外な裏事情・・
どうやって勉強するんだろう?
電機・電子の業界では、当たり前のように使われているハンダ付け技術ですが、意外と
その本質について理解しておられる方が少ないのが現状です。
一流の電機メーカーであっても接着剤や溶接と混同しておられたりして、誤った解釈の元、
ハンダ付けをされておられる方が多数存在します。
これは、ハンダ付けが『真似をすればそこそこ出来てしまう』ことが要因で、
正しい 『ハンダ付け教育』 を行わないまま現場へ作業者を送り出している
企業側にも大きな責任があります。
【はんだ付け】は溶接や接着剤とは違います。
あなたは正しいハンダ付けの教育を受けることができましたか?
中学で学んだきりで、あとは見よう見まねでハンダ付けをやっていないでしょうか?
もし、仮にあなたがハンダ付けの名人だとして、その技を正しく伝えることができるでしょうか?
たとえ、自分が出来ても 人に教えるのはなかなかむずかしいですね。
ISOが元凶?
【ものつくり】における品質管理では誰が作業しても良品が出来るように【工程の標準化】が要求されます。
この標準化が曲者でして、ハンダ付けを正しく理解していない担当者が標準化を行いますと・・・、
1: ハンダコテは○○メーカーの形式△△!コテ先は形式◇◇を使え!
2: コテ先温度は ○○度±10℃に設定せよ!
3: コテ先を当てる時間は、3秒で!
4: 糸ハンダは 太さ1.0mmを使え!
など 母材の多様化をまったく無視したルールを定めてしまいます。
あるいは、せっかく正しい考え方でルールを定めていても、ハンダ付けの本質を理解できていない作業現場では
誤った運用をしてしまいます。
鉛フリーハンダ導入が上手くいかない4つの要因
さらに、最近では環境を保護するための【Rohs指令】に対応すべく、鉛(Pb)フリーハンダが どんどん導入されています。
ところが、鉛(Pb)フリーハンダの導入に伴い、工数が急激に増加したり 不良が多発している企業さんがたくさんあります。
これらの企業さんに共通している大きな要因は
1: ハンダコテの選定を間違っている。
2: 糸ハンダの太さの差による熱容量の違いに気づいていない。
3: ハンダコテのコテ先形状がマッチしていない。
4: コテ先温度を上げすぎている。
の4つが挙げられます。
いずれも、正しいハンダ付け教育がされていないことが原因なのですが、ルールに縛られているあまり、
これらの条件を変更することが認められないことも大きな要因です。
作業の現場では、定められた条件下ではハンダ付けが上手くできずに困っていても、管理者に正しいハンダ付け知識がなければ、
その間違いに気づくことはできません。
ハンダコテメーカーの陰謀?
最近では、各メーカーから 【鉛(Pb)フリーハンダ】専用として、コテ先に熱伝対を装着した高性能のハンダコテが
数多く発売されています。
これらのハンダコテは、コテ先の温度を直接熱伝対により読み取り、素早い熱回復性をもってハンダ付けの最中のコテ先温度を
一定に保つよう制御しています。
鉛(Pb)フリーハンダの導入などで、新規にハンダコテを購入する場合、当然メーカー側では「鉛(Pb)フリーハンダには、
このハンダコテです!」と薦めてくれます。
ところが、ここに落とし穴があります・・・。
もちろん、このハンダコテはたいへん優秀で、正しく使用すれば鉛(Pb)フリーハンダにも最高の威力を 発揮してくれます。
しかしながら、最高級のハンダコテであっても万能ではありません。
ここが、一番誤解されるところで、最高級のハンダコテを使っていればそれ以上の条件はないかのように思われがちです。
ところが、実際にはハンダ付けの対象物によってハンダコテ自体の持つ熱容量、コテ先の持つ熱容量、
コテ先の形状による接触面積などを最適化してやらないとハンダコテの本当の性能を引き出すことはできません。
その為には、正しいハンダ付けの知識が必要なのですが、残念ながらハンダコテメーカーの販売員も、
そこまでの知識は通常持ち合わせていません。
ですから、一般的に最高級なハンダコテが最適なハンダコテだと、売る側も買う側も思い込んでいるわけですね。
世の中のハンダ付けに対する誤解を解消するために・・・
本書は、いわゆるハンダ付けの学術書ではありません。
ハンダ付け(手ハンダ付け)を行うために必要な基礎知識を学んでいただくためと、
世の中のハンダ付けに対する誤解を解消するために役立てば・・と記したものです。
私は、ハンダ付けセミナーに行くと受講者の皆さんに尋ねていることがあります。「ハンダ付けと聞いて、
何色をイメージされますか?」という質問です。
「グレー!」「ねずみ色・・」「銀色・・」等々、返ってくる答えは暗い色ばかり。
世間がハンダ付けに持っているイメージは暗いんですね。
私の会社は、ハンダ付けを本業としており、女性の従業員さんがほとんどですから、
なんとかハンダ付けの持つイメージを明るく清潔なものにしたいと思っています。
という私もDVD【はんだ付け講座】の1作目では、パッケージを黒にしてしまいましたが・・・。
その反省もあり、2作目、3作目ではオレンジやショッキングピンクなどの明るい色を意識して使うようにしています。
また、服装に関しても明るい色を努めて着るようにしていますし、メガネも黄色やオレンジなどの明るい色に変えました。
そう、髪の毛も明るい色に染めましたね。
ハンダ付けというと、ほとんどの電気製品に使われていて、中学校などでも技術の授業などで習ったりします。
当然、どこの電機メーカーでもハンダ付けを行ってますので、かなり大勢の方がハンダ付けに仕事として取り組んでおられるはずです。
ところが、ハンダ付けのイメージが暗いせいでしょうか 「私の仕事はハンダ付けです。」
と自信を持って胸を張っておられる方にはお会いしたことがありません。
私も、一介のハンダ付け職人であり、特別優れた技能を持っていたり、すばらしい理論を持っているわけではありません。
表にこそ出てはきませんが、日本の中小零細を含めた企業には世界に誇れるハンダ付け技術をお持ちの方が多数おられるはずです。
こういった方たちが、「私の仕事はハンダ付けです。」と言ったときに、
「おおっ!」という反応が返ってくるような世の中にしたいと願っています。
そのためには、ハンダ付けについて、もっと世間様に知っていただく必要があります。
そのきっかけ、窓口として役立てば幸いです。
2007年7月 明るいハンダ付けを目指して・・・ はんだ付け職人 野瀬昌治
